おおおおおおおおおおさんしょううお現る

オオサンショウウオは、朝目覚めると巨大なおおおおおおおおおおさんしょううおに変身していました。
どうして巨大化したのかは、不条理(ふじょうり)小説ではよくある設定であるので、理由は深く追求してはいけないものなのです。
放射能をあびて大きくなったとか、幻の毒キノコを食べて大きくなったとか、もしかして宇宙人にさらわれて実験をされたのかもしれません。
てきとうに好きな理由を考えてみてください。

大きくなって目覚めたオオサンショウウオの眼には、町や村が小さく小さくなってまるで模型を見るようです。
ゴゴゴゴッとおおおおおおおおおおさんしょううおが動くたびに地震が起こるように地面が揺れます。
ズシンズシンッと1歩ずつ足を動かすと、森の木がドーンドーンと倒れてしまいます。
これはいけないと思ったサン太郎は、人間の住む町の方角へ進んでいきました。
ズシンッズシンッと、人間の作った道路や家を壊して進みます。
ときどき、足の下でプチプチ何かはじけるようにつぶれる音がしました。
それは、町の人間がおおおおおおおおおおさんしょううおの足でつぶれる音でした。
面白いのでプチプチプチプチプチプチつぶします。
そうすると、足の下ではペチャンコになってつぶれた人間が死んでいました。
それでもプチプチプチプチプチプチつぶします。
ワァワァ悲鳴を上げて人間たちが逃げまどうさまが楽しくて、大勢の人間をつまみあげました。
ワサワサ動く人間が、なんかとても美味しそうに見えたので、パクリと食べてみました。
プチプチ口の中ではじけて、とっても美味しいのでした。
あんまり美味しいので、またつまんで食べました。
人間があまりに小さいので、なかなかおなかいっぱいにはなりません。
それで、またつまんで食べました。
おなかがいっぱいになるまで、人間をたべました。

そのとき、背中になにか小さなものが刺さるような感じがしました。
後ろを振りかえると、そこには地球防衛軍のジェット機が何台も飛んでいて、おおおおおおおおおおさんしょううおめがけてミサイルを撃ち込んでいます。
ドーンド−ンッとミサイルが、おおおおおおおおおおさんしょううおの体で爆発しますが、痛くもなんともありませんでした。
手をまわしてジェット機を振り払おうとすると、何台ものジェット機がバラバラになり火をふいて墜落していきます。
面白いので、全部のジェット機を墜落させて見ました。
すると、地面のほうには戦車のようなものがガラガラとやってきました。
大きな秘密兵器USO−800Xを搭載した、地球防衛軍の戦車でした。
秘密兵器USO−800Xのレーザー光線が、おおおおおおおおおおさんしょううおめがけて発射されます。
ビビビビビビビッ!!!
緑色に光り輝く光線が、おおおおおおおおおおさんしょううおの体に命中しました。
ガオオオッと叫び声をあげながら、おおおおおおおおおおさんしょううおはよろけながらたおれました。
あまりの痛さに起き上がりながら、おおおおおおおおおおさんしょううおは怒りの赤い破壊光線を口からだしました。
ドカーン!ドカーン!と秘密兵器USO−800Xを搭載した戦車が、何台も破壊され爆発していきます。
おおおおおおおおおおさんしょううおの吐く、怒りの赤い破壊光線は森やビルや道を破壊していきます。

するとまた空のかなたから金色に光る何かやってきました。
そしておおおおおおおおおおさんしょううおに飛びかかってきました。
そうです、それは巨大なヒーロー、人類だけの味方「ジンルイマン」だったのです。
ジンルイマンは、おおおおおおおおおおさんしょううおにジンルイマンチョップをお見舞いし、ジンルイマンキックやジンルイマンアタックをくらわせます。
痛くてたまらずおおおおおおおおおおさんしょううおは必殺殺人光線を口から発射しました。
ジュワァァ−−−−ン、光線はジンルイマンにあたり、ジンルイマンは黒焦げになって粉々に飛び散りました。

もうおおおおおおおおおおさんしょううおを止めるものはいないのでしょうか?
そこへいきなり、ドドドドドッと地面の中から地球防衛軍の最終兵器メカ・オオオオオオオオオオサンショウウオが現れました。
長い名前なので「デカメカ・オオサンショウウオ」と呼びます。
デカメカ・オオサンショウウオはおおおおおおおおおおさんしょううおの前に立ちはだかり、ロケット・パンチをくりだします。
ロケットパンチは、おおおおおおおおおおさんしょううおの体に命中しました。
続いて、デカメカ・オオサンショウウオの腕からミサイルが何発も発射されました。
シュードン!シュードン!と、ミサイルがおおおおおおおおおおさんしょううおの体や顔で爆発します。
おおおおおおおおおおさんしょううおは傷つき、体から血が吹き出ます。
腕や足にも怪我をしています。
怒ったおおおおおおおおおおさんしょううおは破壊光線を、デカメカ・オオサンショウウオに浴びせかけます。
しかし、デカメカ・オオサンショウウオはびくともしません。
おおきなデカメカ・オオサンショウウオの口がゆっくりとひらき、その口の中から素粒子波動砲(そりゅうしはどうほう)のエネルギーの光がおおおおおおおおおおさんしょううおの体に当たりました。
おおおおおおおおおおさんしょううおはドーンと音を立てて倒れてしまいました。
デカメカ・オオサンショウウオの攻撃はまだまだ続き、両手の先からは大きなドリルが出てきて、おおおおおおおおおおさんしょううおのとどめをさそうと近づいてきました。
おおおおおおおおおおさんしょううおは大きなシッポで、近づいてきたデカメカ・オオサンショウウオを思い切りたたきました。
ドーーーーンとデカメカ・オオサンショウウオは爆発してばらばらになりました。
おおおおおおおおおおさんしょううおは勝ちましたが、傷だらけで痛くて立っているのがやっとでした。

おおおおおおおおおおさんしょううおは、また勝利しましたが、もう立っていられるだけの力もありません。
その場でドーンと倒れてしまいました。
とてもとても疲れて、とてもとても悲しくなって、そしてとても寒くて眠たくなって、深い深い眠りにつきました。



どれだけの時間がたったことでしょう。
何十年、何百年、ひょっとして何千年もたってしまったのかもしれません。
おおおおおおおおおおさんしょううおは、ふと目を覚ましました。
しかし、おおおおおおおおおおさんしょううおは、直ぐには動けませんでした。
体中に何百年何千年ぶんものたくさんの土が覆いかぶさって山のようになっていたからなのでした。
山のようになってしまった体に回りには、大きな木がいっぱいの森ができ、原っぱができ色とりどりの花が咲き乱れ、子供の笑い声や人間の楽しそうな話し声が聞こえます。
おおおおおおおおおおさんしょううおの山の上には、神社や公園や展望台がたって、それはにぎやかで楽しそうです。
おおおおおおおおおおさんしょううおは立ち上がろうとしましたが、すぐにやめました。
この風景がとっても楽しそうで平和で、心が楽しくて安らいだからです。
おおおおおおおおおおさんしょううおは、おきるのをやめました。
そして、あと何千年もこのままでいようと思いました。
子供たちのはしゃぐ声を聞きながら、またおおおおおおおおおおさんしょううおは深い眠りにつきました。
いまでも、どこかでおおおおおおおおおおさんしょううおはじっと眠り続けていることでしょう。

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